Apple Maps vs. 私の脳
モニカ・グスマン著
くそっ、Appleマップ。でも、君が思っているような理由じゃない。
「じゃあ、今ポートランドの方向を聞かれても、本当に分からないの？」と先日夫に聞かれました。私は微笑んで首を横に振りました。彼は5年間も私の方向音痴の深さを突き詰めてきたのに、いまだに信じられないようです。
「ベルビューはどう？」いや。「海？」いやいや。「うちの家がどっち向きか知ってる？」
人生で私と同じくらい方向音痴な人に出会ったのは、せいぜい3人くらいです。私たちはそれを笑いものにしたり、誰が一番不器用かという簡単なゲームをしたりもします。でも、ちょっと見れば、私たちの本当の気持ちが分かります。混乱しているんです。
内なるコンパスは、私以外の誰もが持っているスーパーパワーです。何年も前に誰かに教えてもらうまで、作り話だと思っていました。そう、実は世の中には自分がどこにいるのか大まかに把握している人もいるんです。小学生の頃は、Wolfenstein 3Dで何時間もかけて、どうやってレベルから抜け出そうかと試行錯誤していました。高校生の頃は、友達の家から帰る途中、ひどく道に迷ってしまい、一方通行の4車線道路に突っ込んでしまいました。もう二度と車に乗りたくありませんでした。
スマートフォンの登場です。
Googleマップアプリが、運転中の惨めな生活から私を救ってくれた度合いは、言葉では言い表せないほどです。テキサスで警察記者をしていた頃、ヒューストン・クロニクルのフォード・エクスプローラーの助手席に置かれた重い地図だけが、犯罪現場から犯罪現場へと私を導いてくれました。時には数ブロックごとに車を停めて、方眼紙のページをめくりながら、皆が帰宅する前に到着できることを祈るしかありませんでした。
その輝く青い点はすべてを変えましたが、私のすべてがそれを気に入ったわけではありません。
ルートを変えるたびに、私は一つのことを意識していました。それは、目的地へは向かっているものの、その行き方についてはほとんど何も学んでいないということです。どこかから帰る時でさえ、Googleマップのコンパスアイコンをダブルタップしなければ、どちらに曲がって出発すればいいのかが五分五分と分からなかったのです。このアプリのおかげで、脳は方向感覚を失ってしまい、戻る理由がなくなってしまったのです。
今年の初めに運転中のスマホ使用を断念した（ご存知の通り、危険ですから）。それから、地図アプリはエンジンをかける前だけにして、運転中は二度と使わないようにしました。そのおかげで、素晴らしいことが起こりました。例えば、近所からフリーモントまで、小さな青い点に頼らずにどうやって行くのかを実際に覚え始めたのです。長い間途絶えていた脳が、再び運転席に戻ったのです。
その後、AppleマップがiPhoneに登場し、Androidユーザーが長年愛用してきた音声によるターンバイターン方式のナビゲーションも登場しました。もちろん、自主練を続けることもできたのですが、Siriはあまりにも魅力的でした。透明なゴム製ケースのおかげで、ダッシュボードにしっかりと立てかけておけるので、Siriはどこを曲がればいいのかだけでなく、もし私が曲がり角を通り過ぎてしまったり、南を北、東を西だと思ってしまったり、あるいは全く考えていなかったりした場合でも、落ち着いて安全に曲がる場所を教えてくれます。
もう車を停める必要はありません。地図を見る必要もありません。二度と。
一度、Siriが右に曲がるように言ったのに無視した。次の通りで右に曲がるように言ったのに、また無視した。何度も何度も繰り返して、Siriが私に対して決して我慢の限界を越えることはないのだとようやく理解した。Siriは、私が自分の位置情報を送信した時に夫が電話をかけてきて、私が間違った方向に進んでいると教えてくれたように、決して電話をかけてこない。私が望めば、カナダやその先の方へ、何度も何度もルートを変更してくれる。この思考からの解放は、心が安らぐ。そして、同時に恐ろしい。
中学3年生の適性検査で、唯一惨敗したのは地図作成でした。あれから何年も旅行を重ねてきましたが、もっと良い点数が取れるとは思えません。
車に乗っているときにAppleマップを常にオンにしておきたい唯一の理由は、バッテリーの消耗です。どうやらAppleは改善に取り組んでいるようです。
方向感覚は、私が決して手に入らないかもしれないスーパーパワーです。
