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HTCの再編:苦戦するスマートフォンメーカーのCEO、ピーター・チョウ氏が退任、後任は創業者のシェール・ワン氏

HTCの再編:苦戦するスマートフォンメーカーのCEO、ピーター・チョウ氏が退任、後任は創業者のシェール・ワン氏

テイラー・ソパー

Cher_Wang_blog
シェール・ワン。写真はHTCより。

HTC に新しいリーダーが誕生しました。

HTCのピーター・チョウ氏がフラッグシップ機One M8を発表。
元HTC CEOピーター・チョウ氏。

携帯電話メーカーのHTCは本日、会長兼共同創業者の王禹(シェール・ワン)氏を新CEOに任命した。1997年に王氏と共にHTCを共同設立し、2005年からCEOを務めたピーター・チョウ氏が、新たに設立されたHTC Future Development Labを率いる。

「スマートフォンは私たちのパーソナルハブとして、成長を続けるスマートデバイスの世界と繋がるようになり、業界は急速な変化を目の当たりにしています」とワン氏は声明で述べた。「私たちはスマートフォン業界のパイオニアであり、今、その考え方を活かして、新世代のコネクテッド製品とサービスの可能性を実現しようとしています。」

HTCはスマートフォン業界での競争に苦戦する中で、今回の人事異動に踏み切った。同社はここ数年、収益と損失の大幅な減少に見舞われており、シアトル地域に拠点を置くHTCアメリカズ部門では数十人の人員削減を含む、幹部や従業員の流出が相次いでいる。

HTC の新しいバーチャルリアリティヘッドセット。
HTC の新しいバーチャルリアリティヘッドセット。

しかし、HTCは依然として存在感を失っていません。今月初め、同社は4月に発売予定のフラッグシップスマートフォン「One M9」を発表し、ValveとのVRヘッドセットに関する提携を発表、さらにアンダーアーマーと共同開発したフィットネスバンド「HTC Grip」を披露しました。

2013年、ワン氏がHTCでより積極的な役割を担うという報道が出始めた。昨年フォーチュン誌のインタビューで、ワン氏はマーケティングにおける責任の拡大、HTCデバイスを取り扱う携帯電話会社との関係構築、そして従業員の士気向上について詳細に語った。

HTCは2014年に純利益1580万ドルを計上し、辛うじて黒字を維持した。シアトル地域に北米本社を置く台湾企業の同社は、1月に3年以上ぶりに四半期売上高の伸びを記録した。